酪農王国ニュージーランドでは、安定的で高い品質を誇る乳製品は世界でも最高レベル。
味はもちろんの事、その見た目も手触りも食感も、紙に包まれている様も、全てがなんだか愛おしいバター。
中でもニュージーランドのグラスフェッドバターは、上品な味わいと栄養価、そしていかにも海外っぽい見た目も含めて日本でも大人気。
美味しいのは分かったけど、グラスフェッドバターってなに?普通のバターと何が違うの?体にいいって本当?
なんて色んな疑問もぽこぽこ浮かん来ます。
そんな方の疑問に答えるべく、バターの伝道師・イッパンジンの私が、ニュージーランドのグラスフェッドバターが選ばれる理由を徹底解明していきましょう。
ひと通り読み終わった頃には、貴方もニュージーランドバターの虜になる事間違いなしです!
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そもそもグラスフェッドバターと普通のバターの違いとは何なのか。
文字通りで言えば「Grass = 草」「Fed = 餌」で「草で飼育された」という意味になります。
要するに草を食べて育った牛さんのミルクで作るバターの事をグラスフェッドバターと呼称するそうです。
えっ、牛ってみんな草食べてるんじゃないの!?
完全に牧草ではなく、餌にはグレイン(穀物)が含まれている事も多いよ。
ニュージーランドは気候も畜産に向いていて尚且つ牧草も豊富だから、殆どが牧草飼料で育っているみたい
味に関しては、通常のバターと比べると割とさっぱりとした上品な味わいが特徴。
料理に使っても、ちょっと入れすぎたかなと思ってもあまりくどくならない。
味が重たくなり過ぎず、風味とコクはしっかりバターなのに軽い仕上がりなのが、グラスフェッドバターの良いところ。
主張しすぎない味わいなので、バター好きの人はついつい使い過ぎてしまわないよう注意して下さいね。
何故グラスフェッドが良いのか
グラスフェッドバターは通常のバターに比べてヘルシーなファットだと言われています。
その理由の最も代表的なものとして、CLA(共役リノール酸)の含有量があります。
CLAとは、脂肪細胞に脂肪を蓄積させない働きをする不飽和脂肪酸の事。
通常の食事だけでは摂取量が不足しがちだと言われるこのCLA、グラスフェッドバターには通常のバターの5倍も含まれています。
他にも、ある研究結果に寄ると、血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制等の効果が期待されるオメガ3脂肪酸は26%も高く含まれているとのこと。
また、骨や心臓の健康にも良いと言われるビタミンK、健康的な肌を保つビタミンAなんかも豊富なんだそうです。
グラスフェッドバターはダイエット向きの良質な栄養が多く含まれている!
グラスフェッドバターの見分け方
ニュージーランドは牧草地が多い為、基本的には殆どの牛が牧草飼育。
当然のようにグラスフェッドバターがスーパーに並ぶ事になるのですが、わざわざグラスフェッドとは書いていない場合もあります。
パッケージに ”grass-fed” もしくは “pasture”と表記されているものは、グラスフェッドバターとして見分けられます。
また、グラスフェッドバターは餌の牧草に多く含まれるβカロテンが豊富である事から、天然色素のカロテノイドがバターの色をより濃く深い黄色にするというのも特徴的。
対してグラスフェッドでないバターの色は白っぽいクリームカラーになるので、「ほんまにグラスフェッドなんかえ?」と疑わしい場合は、中身で一目瞭然と言えます。
日本のバターと何が違う?
バターのお高いイメージ
日本の一般的な乳牛は、穀物を牧草に混ぜた配合飼料で育てる事が多く、日本で作られるグラスフェッドバターは希少な存在です。
日本で購入出来るグラスフェッドバターの多くはフランスやニュージーランド等海外からの輸入品が多く、国産のバターは高級品の印象があります。
通常規格が日本の倍
ニュージーランドと日本では、スーパーに売っているバターのサイズ感も随分違います。
日本の家庭でよく見られるバターは、200g前後のものが多いと思います。
対してニュージーランドの通常のバターのサイズはその倍の400g〜がデフォルト。
私自身は日本サイズのバターが整然として可愛らしくて好きです。
ネットで見つけた可愛いバターケースは日本のものばかりで、ニュージーランドバターは大き過ぎて入らないのが悩みどころ。
打開策として、400gを横にスライスして半分を常温でバターケースに入れパンに塗る用に、もう半分を料理用に冷蔵保存しようかなんて事も考えています。
今のところお気に入りのケースも決めかねており、とりあえず丸々一本こっちで買った大きいサイズのバターケースに入れています。(それでも最初はバターがはみ出てました)
コンパクトで海外的な雰囲気のあるバターケースへの憧れは未だ止まず。
私の生涯に寄り添うバターケースとバターナイフとの出会いは、まだまだ先になりそうです。
子どもの頃お家でバタートーストする時ってちょっと特別で贅沢なイメージあったな。
マーガリンじゃないの、バターなの。量もちょっとしかないからすんごいケチケチ食べてたよ。バターケースも色んなの使ってたな〜。
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グラスフェッドバターをヘルシーに摂る方法
ここまでいかにグラスフェッドバターが健康的であるかをお伝えして来ましたが、これはあくまで通常のバターと比べた時のお話。
ヘルシーなオイルは摂った方がいいよね!と、沢山摂れば良いという訳ではありません。
とどのつまり、バターはバターである、という事。
特別な健康食品として摂るのではなく、通常使用しているバターをグラスフェッドにシフトするという使い方がベスト。
例えばトーストに乗っける1切れやクッキーを焼く時、海鮮料理にコクを出す為に使う時等、いつもバターを使う場面でグラスフェッドに代えてみるのがおすすめ。
率先してバターをとるという事ではなく、今ある生活をアップデートする選択肢の一つとして迎え入れてあげて下さい。
バターの上をゆく奇跡のバター「ギー」
バターのなんたるかを知るのであれば、こちらにも触れておかなければなりません。
南アジアで古くから食用として用いられるギー。
加熱ろ過の過程で水分、たんぱく質、糖分が除外される為、腐敗しにくくバターに比べて常温保存が効きます。
また、同過程に寄りメイラード反応が起こり、独特の風味が特徴。
メイラード反応というのは、糖とアミノ化合物を熱した時に褐色物質の反応を生み出す事で、いわゆる「キャラメライズ」もその一つ。
お菓子の風味づけやインドのチャパティなんかに塗って食べるそうです。
フランス人の知り合いが「フレンチトーストにギーを使うと良い」って言ってたけど、もしかしてそういう事!?焦げ旨い甘みが風味を足して美味しくしてくれるって事か!
インドの伝統的医学、アーユルヴェーダーにも用いられるギー。
そういえば目にギーを流し込むセラピー、ありましたね、やってみたいな。
グラスフェッドバターを使ったおすすめレシピ
上品でくさみのないグラスフェッドバター、是非とも日常使いしてみていただきたい!
シンプルなものからバターが味に変化をもたらす決めてのレシピまで、厳選したおすすめ料理をご紹介します。
バターコーヒー
アメリカでブームを巻き起こし、日本でも話題となったバターコーヒー。
コーヒーにMCTオイル(中鎖脂肪酸油)とバターを加えるだけで完成という、至って簡単なもの。
何でもダイエットにも効果的なんだとか。
癖のないグラスフェッドバターだからこそ美味しく飲んで頂けるシンプルレシピです。
野菜のロースト
野菜を切って塩胡椒と醤油、少量の油(お好みでオリーブオイル)と溶かしバターを全体に馴染ませてオーブンにどーん。
これが美味しいんです。
バターのコクと醤油の塩気が程よくマッチして、根菜にも味がまわってじんわりホクホク。
出来るだけ野菜の大きさを均一にするのがポイント。
私はジャガイモだけ先に下ゆでしてから、オーブンに入れます。
待機時間も短く済むし、美味しく出来ます。
目玉焼きバタートースト
よく職場で貰って帰るバゲットを、軽くトーストして半熟の目玉焼きとバターで食べるのが最高に旨い!
バターは常温にして後のせが最強です。
バターそのものの柔らかくてこっくりとした味わいが、口の中で卵の黄身と混ざりあって格別です。
目玉焼きも、水を入れたり蓋をしたりするのではなく、ジリジリと裏面を焦がしてパリッとするように焼くと、香ばしくて半熟具合も一等賞です。
あさりの酒蒸し
海鮮とバターの相性は100点満点です。
和風なあさりの酒蒸しにも、最後に風味づけのバターを乗せると、これがまたじんわり美味しい。
あさりをお酒で煮たお出汁がバター醤油と混ざり合って、メインのあさり以上に主役級極上スープが出来上がります。
もう美味し過ぎて、最後までご飯にかけていただきたくなる一品。
アスパラのバターソテー
アスパラの季節には毎日でも作りたいバターソテー。
それだけでも美味しいアスパラなのに、バターで炒めただけでゴージャスで旨味溢れる一品に。
最後に岩塩をかけていただきます!
野菜をメインにご飯が食べられる、とっておきの春のレシピ。
まとめ
バターフリークのあっさり濃厚なバターのお話、いかがでしたか?
読んでくださった皆さんは、きっと今頃美味しいバターの恵みを与えてくれる牛さん達に感謝している事でしょう。
こんなに美味しいニュージーランドのグラスフェッドバターは、日本でも輸入食品店やオンラインで入手可能です。
ただただバターが好きな私としては、「栄養価なんかどうでもいいから、まず食ってみてくれよ!」って感じです。
バターとなるといくらでも使いたくなっちゃうそんな貴方も、見つけたら是非一度買って試してみて下さいね!
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